どちらが効果があるのか
(ファミリーマート公式チャンネルより引用)
左と右、どちらの方が再生数が多いでしょうか。(答えは後ほど)
いかにもマーケティングの実験場って感じがするファミリーマートの更新チャンネル、面白いです。
どちらもアイキャッチ画像は同じになっています。これ、おそらくマーケティング等で一番最初に学習する項目、A/Bテストみたいですね。最近リクルートが公開した新入研修にも書いてありました。
A/Bテストとは
A/Bテストとは何でしょうか。これはユーザーにそれぞれAとB少し、違う商品、例えば色であったり宣伝文句であったりと少しだけ変化を加えてマーケティングすることです。
ただし、消費者は実際にA/Bであることを知らないので少ない実験データでも数多くの調査結果を得ることができます。
ラーメンを売っているお店があります。100人をランダムで選び、50人ずつに分けそれぞれのスマートフォンに同じ画面を表示させます。
結果、どちらが一番興味を持つのか。
同じラーメンでも、文字やイラストを少しづつ変えて、もっともよい結果を採用していけば
最適なマーケティング方法になるというアプローチです。
これは数多くの企業が取り入れ、とんでもない結果を生み出しています。
FamilyMartの戦略
もう一度同じ画像を見てみましょう。
題名はそれぞれ
・「春のおむすび祭り おいしいおむすび続々登場!」
・「春のおむすび祭り おいしいおむすび続々登場! 沖縄ver」
アイキャッチ画像では殆ど、文字が隠れており「おいおい」
文字の違いを出してテストしている意味がないじゃないか、これではA/Bテスト失敗
さらにはマーケティングの失敗を危惧させていますが。
それはさておいて、いったん分析してみましょう。
題名を少し変え、「限定版バージョン」という希少性を持たせている
つまり言い方を変えるなら
「アイキャッチ画像が同じだけど、ちょっと違うよ?という間違い探し戦略」
元の動画と何が変わったのだろうという、消費者に向けてのアプローチをとり、
ついついクリックしてしまうのではないのかという予想を立てる事ができます
また、アイキャッチ画像も同じため、余計にその心、注意を引き付けるような戦略とも読み取れるでしょう。
結果は??
これを見てわかる通り、今回の検証は失敗しています。
つまり、消費者にとってちょっと内容をかえたCMで
「消費者の注意を引く(消費者に少し、考える=思考させる」という戦略は失敗しているのを、再生数からわかるだろう。思考するというは「無意識」ではないため印象に残りやすいです。
印象に残っているのであれば、同じ人が何回も再生し初回のCMの再生数を超える事は容易に予測する事ができます。
これはYouTubeというプラットフォームに限らず、あらゆる媒体でも使えるいい結果となりました。
後に出したからではない理由
何故なら同じようなコンテンツを後から出しても、同じファミリーマート社のYouTubeでも後の方が再生数が高いのがあります。
あとの方が再生されていますね。
つまり、最初に似ている動画を後で公開しても後の再生数が低くなる事はないという反例がありました。
学べる事
“限定版”戦略のマーケティングは効果が低い
あとから少し消費者に考えさせるといった、アプローチ方法は少なからず結果が出にくいという事を学習できた。
また独自に分析する事により「消費者」を知るという事少し学習できたかもしれない。
なお、ファミリーマートのおむすびが食べたくなってしまったのは(深夜なのに)後悔です。